日記②(ソファとカラオケ)
また何もせず文章を打っている。
いや、正式にはやらなきゃいけない事をする為に出掛け、その先でこのように文字を打って道草をしている。本当はこんなことしていられないくらい忙しいのに。このゴールデンウィークの期間、ろくな生活をしていない。インスタを眺め、知人が出掛けている投稿を目にしては、その感情がマイナスかプラスかは置いておいて、何とも言えない気持ちになる。
今僕が座っているマンションのエントランスにある椅子はこのマンションが建設された頃からずっとある。何回かレイアウトを変えながらも姿を消さず存在するこのソファはこのマンションのちびっ子たちの遊び場になっていて3時頃にはちびっ子やママ友で賑わう。しかし何年か前、住人からの騒音的なクレームで子供の数は以前より減った。
最近僕は10時頃に帰宅する。自分に対する内面的な課題と提出しなければならないリアルな課題を抱え、マンションの階段を登り、真ん中くらいまで来ると賑やかな声が聞こえる。「あ、まただ…」と僕は思う。そう、最近カップルがこのソファに座ってイチャイチャしているのだ。疲れ切った体にその一瞬の光景は見えないナイフとなりグサグサと僕に刺さる。帰りにコンビニで買ったスイーツが全く楽しみじゃなくなる。
いや、別に全然良いんですよ!イチャイチャしてもらって。愛を確かめあってもらって良いんですよ!
ちなみにこのマンションにはもう1組カップルがいる。その人たちもこのソファを使って勉強会をたまにしている。
そのカップル御用達のソファに座りながら僕は文字を打っている。できる事なら深夜のサイゼリヤやガストなどでブログを執筆したい所だが、流行り病は一向に収まる気配がない。だから僕は「大正浪漫喫茶BGM」を聴きながら今は汚い自分の部屋で打っている。流石の僕もマンションのソファに一時間いたら飽きる。なにより住人にチラチラ見られる。
さあ、場所は変わり今現在僕はカラオケボックスにいる。え?誰といるのかって?「1人だわ」
何気に1人カラオケは初だ。
そもそもカラオケ自体あまり行かない。カラオケは僕にとっての歌唱力の無さを知る場所であり、時として大恥をかく場所でもある。ではなぜそんな僕が1人でカラオケに来ているのかというと、レポート課題なるものをする為だ。
そんなもの家ですれば良いじゃん、なんて思う方もいるだろうが、今僕の部屋は想像を絶するほど汚い。ゴミ屋敷ほどではないが汚いし、汚いのか何なのかわからないが自分の部屋なのに最近落ち着かない。これはストレスも関係している気がする。というわけで1人カラオケに来ている。受付で何も考えないまま頷いていたら会員証を作らされた。(嫌ではない)部屋に案内され入るや否や「ラブホの装飾!」と僕の中の粗品がツッコんだ。部屋全体がピンクピンクしているし置いてある物もなんだか安っぽいのだ。ちなみに僕はラブホに行ったことはないが、僕が案内された部屋は世間的なラブホのイメージと酷似しているのは確かだろう。
だが、ものすごく居心地が良い。受付のお姉さんも感じが良い人だったのでそれも居心地の良さに繋がっている気がする。
強いていうなら、僕の使っていた部屋の床が少し汚れていた。よく見るとポテトチップスの残骸だ。きっと僕が入る前、ここを使っていた人達はあまりの楽しさからかゴミの事など忘れ退出したのだろう。
僕はしっかりと落とし物がないかを確認し、お会計をした。また来よう。